153A
株式会社カウリス
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JINGI 解析 / 無料
読解タイプキャッシュリッチ×高自己資本の堅実型
解析準備中。
✓ 実質キャッシュ超過13.9億(価格未投入)✓ 自己資本比率75.9%✓ 営業利益率29.13%✓ 直近5期連続増収✓ 営業CFが純益を裏打ち(CFO/純益 平均2.52x)▲ 筆頭株主 株式会社rhizome 46.17%(特別決議拒否権級)▲ 実質浮動株26.82%
✓
実質キャッシュ超過13.9億(価格未投入)。時価総額比は株価入力後に確定(DEC-008 価格入力型)
✓
直近5期連続増収。売上 4.9→14.0億
✓
営業CFが純益を裏打ち(CFO/純益 平均2.52x)。計上益がキャッシュで裏付けられる=利益の質が高い
▲
筆頭株主 株式会社rhizome 46.17%(特別決議拒否権級)。実質浮動株26.82%・支配は非過半だが1/3超で拒否権
▲
実質浮動株26.82%。機関サイズは出口に厚み制約(流動性・出入口)
JINGIの解析は有価証券報告書など一次開示の事実に接地した構造読解です。「所有に値する事業か・静かにすり減る事業か」を読むためのもので、割安/割高の断定・目標株価・特定銘柄の売買推奨ではありません。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。
RESULTS 直近業績(25/12期・単年)
損益(PL)
売上高
14.0億
前年比 +14.3%
営業利益
4.1億
前年比 -1.1%
経常利益
4.1億
前年比 +5.6%
純利益
2.8億
前年比 +0.1%
財政状態(BS)
総資産
21.8億
前年比 +7.8%
純資産
16.6億
前年比 +25.9%
現金
14.9億
前年比 -14.2%
有利子負債
1.0億
前年比 -60.0%
キャッシュフロー(CF)
営業CF
2.1億
前年比 -21.5%
投資CF
-3.7億
—
財務CF
-0.8億
赤字転換
フリーCF
2.1億
前年比 -22.7%
直近1年の実額と前年比(億円)。PL=稼ぐ力/BS=財務の厚み/CF=現金の出入り。推移は下の各カードで確認できます。出所: 有報 連結PL/BS/CF
FINANCIALS 業績推移(5期・有報)
| 指標 | 21/12 | 22/12 | 23/12 | 24/12 | 25/12 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高(百万) | 489 | 769 | 995 | 1,225 | 1,401 |
| 営業利益(百万) | — | — | — | 413 | 408 |
| 経常利益(百万) | 14 | 220 | 294 | 388 | 410 |
| 純利益(百万) | 13 | 250 | 260 | 276 | 276 |
| EPS(円) | -2.1 | 39.4 | 45.6 | 44.6 | 42.9 |
| 1株配当(円) | — | — | — | — | 4.8 |
| 営業利益率(%) | — | — | — | 33.7 | 29.1 |
| ROE(%) | -23.6 | 377.0 | 81.0 | 31.3 | 18.6 |
| 自己資本比率(%) | -11.8 | 26.6 | 38.3 | 65.0 | 75.9 |
BALANCE SHEET 財政状態推移(5期・有報)
| 指標 | 21/12 | 22/12 | 23/12 | 24/12 | 25/12 |
|---|---|---|---|---|---|
| 総資産(百万) | 482 | 718 | 1,179 | 2,024 | 2,182 |
| 純資産(百万) | -57 | 191 | 452 | 1,316 | 1,657 |
| 流動資産(百万) | — | — | — | 1,828 | 1,597 |
| 流動負債(百万) | — | — | — | 609 | 526 |
| 現金(百万) | 431 | 604 | 955 | 1,733 | 1,487 |
| 有利子負債(百万) | — | — | — | 250 | 100 |
| ネットキャッシュ(百万) | — | — | — | 1,483 | 1,387 |
| BPS(円) | -124.3 | -71.7 | 79.2 | 206.4 | 253.8 |
| 自己資本比率(%) | -11.8 | 26.6 | 38.3 | 65.0 | 75.9 |
総資産の伸びと純資産の厚み、現金と有利子負債の差(ネットキャッシュ)で財務の安全性を読む。自己資本比率が高く現金>有利子負債なら財務は相対的に堅い(借入依存が小さい)。出所: 有報 連結貸借対照表
CASH FLOW キャッシュフロー推移(5期)
| キャッシュフロー | 21/12 | 22/12 | 23/12 | 24/12 | 25/12 |
|---|---|---|---|---|---|
| 営業CF(百万) | 119 | 215 | 307 | 266 | 209 |
| 投資CF(百万) | -2 | -3 | -7 | -0 | -374 |
| 財務CF(百万) | -3 | -40 | 51 | 513 | -81 |
営業CFがプラスで安定=利益がきちんと現金化。営業CFが継続してマイナスなら本業が現金を生めていない兆候(投資CFのプラスは資産売却による場合あり)。出所: 有報 連結CF計算書
解析 / 時間軸 グラフで見る(5年の軌跡)
水準の一点でなく軌跡で読む(原則8)。稼ぐ力 → 現金 → 1株の価値 → 財政状態の順に並べています。各グラフはカーソルを載せると年ごとの数値が出ます。詳細な数値は各セクションの表に併記。
表示形式:(選択は次回も保持・%系は補助線のまま)
① 稼ぐ力 ― 成長・収益性・資本効率
売上高純利益
規模(売上)と最終利益。売上が伸び利益も連動して増えているか。差の開き=利益率の変化。
粗利率営業利益率純利益率
利益率が安定〜上昇なら価格決定力・コスト管理が効く。低下は競争激化や一過性費用を疑う。
ROEROAROIC
資本効率。ROEが高くてもROAが低ければレバレッジ依存。ROIC(投下資本利益率)は本業が投下資本をどれだけ稼ぎに変えたか=事業そのものの効率。
② 現金の生成と使い方(キャッシュフロー)
営業CF投資CF財務CF
営業CFがプラスで安定=本業が現金を生む。投資CF−は成長投資、財務CF−は返済・還元。
フリーCF
オーナー利益の目安。継続プラスなら配当・自社株買い・無借金化の原資。マイナス続きは要警戒。
設備投資減価償却
再投資の強度。設備投資が減価償却を上回る=成長投資の局面、下回る=維持・回収局面。資産の重い/軽いビジネスかも見える。
営業CF/純利益
1倍前後以上なら利益がきちんと現金化。継続して1倍を大きく下回ると会計利益と現金の乖離を疑う。
③ 1株の価値と株主還元
EPS
1株あたりの稼ぐ力。右肩上がりが理想。増資による希薄化で伸び悩むなら発行株数も確認。
1株配当配当性向
配当の増加基調と配当性向(利益の何%を配当)。高すぎ(100%超)は無理な配当、低すぎは内部留保重視。
④ 財政状態・安全性(バランスシート)
総資産純資産
規模の拡大と純資産(自己資本)の厚み。純資産が着実に増えていれば毀損より蓄積のフェーズ。
BPS自己資本比率
BPS(1株純資産)の積み上がり=内部留保の蓄積。自己資本比率が高いほど財務の安全度が高い。
流動資産流動負債流動比率
短期の支払い余力。流動資産が流動負債を十分上回る(流動比率が高い)ほど短期の安全性が高い。
固定資産固定負債固定比率
長期の資産と負債(固定資産=総資産−流動資産、固定負債=総負債−流動負債)。固定比率(固定資産÷自己資本)が100%以下なら長期資産を自己資本で賄えており財務は保守的。
現金有利子負債
手元資金と借金の推移。現金が有利子負債を上回れば実質無借金。借金が膨らむトレンドは財務リスク。
ネットキャッシュ
現金から借金を引いた実質手元資金。プラスで増加=手元の純現金が厚いことを表す。マイナスは有利子負債が現金を上回る状態。
出所: 有価証券報告書(主要な経営指標等・本表)を構造化し算出。原則8=時間軸で読む。情報提供であり売買推奨ではありません。
解析 / 時間軸 5年軌跡(スナップショットが隠す推移)
| 指標 | 21/12 | 22/12 | 23/12 | 24/12 | 25/12 |
|---|---|---|---|---|---|
| 純利益率(%) | 2.8 | 32.5 | 26.2 | 22.6 | 19.7 |
| ROE(%) | -23.6 | 377.0 | 81.0 | 31.3 | 18.6 |
| ROA(%) | 2.8 | 34.8 | 22.1 | 13.7 | 12.7 |
| 総資産回転(回) | 1.02 | 1.07 | 0.84 | 0.61 | 0.64 |
| 営業CF率(%) | 24.4 | 28.0 | 30.8 | 21.7 | 14.9 |
| 営業CF/純益(倍) | 8.87 | 0.86 | 1.18 | 0.96 | 0.76 |
| 配当性向(%) | — | — | — | — | 11.2 |
| 売上 前年比(%) | — | 57.3 | 29.3 | 23.1 | 14.3 |
| 純資産 前年比(%) | — | -436.0 | 136.1 | 191.3 | 25.9 |
単年の水準でなく軌跡(時間軸)で読む層。増収率・純資産の前年比・営業CF率の年次推移から、加速か失速か・蓄積か毀損かを見る。出所: 有報 主要な経営指標等(5期)。原則8=時間軸。
DIVIDEND 配当・株主還元(実績5期)
21/12
¥—
22/12
¥—
23/12
¥—
24/12
¥—
25/12
¥4.8
配当性向 11.2%・連続増配 —年。出所: 有報 1株当たり配当(EDINET)
解析 / 数値 数値で見る質(FCF・資本効率・複利)
FCF(オーナー利益)
2.1億
ROIC
—%
粗利率
58.4%
アクルーアル比率
3.2%
売上CAGR
30.1%
EPS CAGR
—%
FCF・資本効率(ROIC/EV倍率)・複利(CAGR)・利益の質(アクルーアル)を一次データから算出。売上CAGRとEPS CAGRの差は成長が1株利益に乗っているかの目安、アクルーアル比率が大きく+なら会計利益とキャッシュの乖離に留意。赤字・CF流出時は該当指標を算定せず「—」で示す。情報提供であり売買推奨ではありません。
解析 / 数値(全量) 全数値指標
利益の質・収益性
純利益率
19.7%
ROA
12.7%
総資産回転
0.64回
実効税率
32.6%
現金変換(CFO/営業益)
0.51倍
CFO/純益(平均)
2.52倍
累計営業CF
11.2億
FCFマージン
14.7%
資本効率・複利
維持capex(capex/減価)
0.50倍
BPS CAGR
—%
ソルベンシー・還元・希薄化
流動比率
3.04倍
純負債/EBITDA
-3.34倍
インタレストカバレッジ
188.2倍
債務返済年数
0.5年
配当性向
11.2%
連続増配
—年
希薄化率
4.20%
すべて一次データ(有報)から算出。赤字・CF流出時は該当指標を算定せず「—」で示す(割高・割安の断定はしません)。情報提供であり売買推奨ではありません。
解析 偏差値プロファイル(全社比較)
掲載企業の母集団の中で、この企業が各指標でどこに位置するかを偏差値(平均50・標準偏差10)で表示。高いほど良いに方向を統一(純負債・アクルーアル等は低いほど高偏差値)。縦線=平均(50)。
53
51
60
51
55
52
61
51
53
45
48
55
母数が多いほど統計的に安定します(現状は掲載数が母数・指標により母数は異なる)。出所: 有価証券報告書(EDINET)の一次データから算出。情報提供であり売買推奨ではありません。
解析 のれん・無形/減損リスク
のれん
—億
顧客関連資産
—億
無形合計 0.0億(のれん+顧客関連)=ほぼ無し(純資産比 0.0%)。買収で積んだ無形が乏しく、事業が悪化しても減損で自己資本を削るリスクは小さい(買収に依存しない自前の事業)。出所: 有報 連結BS
解析 大株主・浮動株(出入口)
浮動株比率
26.8%
発行済−上位10−自己株
支配株主
株式会社rhizome
46.2% 保有
自己株式
—
自社株なし
| 大株主 | 比率 |
|---|---|
| 1. 株式会社rhizome | 46.2% |
| 2. 島津敦好 | 6.9% |
| 3. GMOインターネットグループ株式会社 | 4.3% |
| 4. 造田洋典 | 3.1% |
| 5. INTERACTIVE BROKERS LLC(常任代理人 インタラクティブ・ブローカーズ証券株式会社) | 2.9% |
| 6. CITICORP TRUSTEE (SINGAPORE) LIMITED PHILLIP GROBAL RISING YIELD INNOVATORS FUND(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店) | 2.3% |
| 7. 野村信託銀行株式会社(信託口) | 2.1% |
| 8. 株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 2.0% |
| 9. 大久保久幸 | 1.8% |
| 10. 関西電力送配電株式会社 | 1.6% |
上位10で 73.2%・発行済 6,528,000株・自己株 —株・浮動株 1,751,000株・株主 4,030名。所有者別(単元): 外国人 8.7% / 機関 7.2% / 個人 31.3%。浮動株が薄く出来高次第で値が飛びやすい=出入口の狭さに留意。出所: 有報 大株主の状況/所有者別状況
STRUCTURE 構造的に隣接する企業
同一の会計監査人や共有する法人株主が確認できませんでした=構造的に独立(機関投資家ネットワークの外)。同族・少数支配や独立系監査人の企業に多く、それ自体が構造上の特徴です。出所: 有報 大株主の状況/会計監査人
解析 / 統治 統治・資本の使い方
経営陣(取締役会)の持株比率—
政策保有株式(簿価合計)0.0百万円(0銘柄)
役員報酬総額 / 役員数36.5百万円 / 7名
平均年間給与(提出会社)652万円
従業員数(連結)53名
監査報酬 / 非監査報酬27.5百万円 / —
平均勤続年数3.0年
女性管理職比率—
従業員1人当たり売上26.4百万円
従業員1人当たり営業利益7.7百万円
政策保有株式の対純資産比0.0%
政策保有株式の多寡は資本効率と少数株主への向き合い方の手掛かり、役員報酬・平均年収の推移はコスト構造と人的資本の変化を映す。監査報酬に対する非監査報酬比は監査人の独立性、平均勤続年数・女性管理職比率は組織の定着と多様性の手掛かり。経営陣(取締役会)の持株比率は経営の当事者性(自社株のskin-in-the-game)=創業者主導かプロ経営かの手掛かり、従業員1人当たり営業利益は労働生産性、政策保有株式の対純資産比は自己資本のうち持ち合いに固定された割合(高いほど資本効率の重石)。出所: 有報(コーポレート・ガバナンス/従業員の状況)。
PROFILE 会社概要
代表者代表取締役社長 島津 敦好
本社所在地東京都千代田区大手町一丁目6番1号大手町ビル4階 FINOLAB
決算期12月
監査法人EY新日本有限責任監査法人
従業員数(連結)53名
EDINETコードE39397
解析 / 参考 バリュエーション算定(現在株価を入力)
証券サイト等で見た現在株価を入力すると、PER・実質PER・利回り・概算時価総額を即時計算します。表示値は入力した現在株価に基づく参考値で、当サイトはリアルタイム株価を配信していません。
円
概算時価総額
—
株価×発行済
PER(実績)
—
株価÷EPS
PBR(実績)
—
株価÷BPS
実質PER
—
現金控除後
益回り(EBIT/EV)
—
EBIT÷企業価値
配当利回り
—
1株配当÷株価
概算時価総額=現在株価 × 発行済株式総数(有報 25/12期末 基準・6,528,000株)。基準日以降の自己株消却・新株発行で実際と差が出ることがあります。PER・PBR・実質PER・各利回りは1株ベースのため、この差の影響を受けません。実質PER・益回りの純現金・営業利益は有報基準。情報提供であり、割安/割高の断定や売買の推奨ではありません。
SOURCE 一次開示 原文(有価証券報告書・抜粋)
事業の内容— EDINETより引用 ↗
3 【事業の内容】 当社は「情報インフラを共創し、世界をより良くする」というミッションのもと、先端技術を活用した実用的なサービスを創り続け、犯罪のビッグデータをアルゴリズムと掛け合わせた法人向けクラウド型不正アクセス検知サービス「Fraud Alert」(フロードアラート)を提供するとともに、2025年9月には、同様に犯罪・不正対策分野におけるデータ活用を強みとした新規事業として、本人確認・顧客管理領域に対応する「Grid Data KYC」(グリッドデータケーワイシー)をリリースいたしました。 当社のアプローチは、従来の不正検知サービスと大きく異なるのが、ミッションの中にある「共創」という点にあります。これまでは個社ごとにモニタリングし、検知するというアプローチが主流ですが、個社で解決するには時間もコストもかかることから顧客横断・業界横断でデータを流通させ日本全体の犯罪データをプラットフォーム化し国民の生命・財産を守ることを目指しています。 当社はマネー・ローンダリング及びサイバーセキュリティ対策事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。 「Fraud Alert」は、マネー・ローンダリング対策・サイバーセキュリティ対策等として 、銀行、証券会社等の資金移動業、並びに、膨大な個人ユーザー(以下「エンドユーザー」。)を有する通信キャリア、ガス等のインフラ事業者、その他のサービス事業者(以下「顧客」。)に対して、サービス提供しております。顧客の利用シーンは、個人ユーザーが、顧客のウェブサイト(以下「顧客サイト」。)や、スマホアプリにエンドユーザーが訪問し、口座開設(アカウント開設)や、残高照会・送金などの取引を実施する際であり、このときに不正利用の可能性をモニタリングしております。具体的には、端末から取得される情報をFraud Alertのアルゴリズムで算出し、なりすましではないか、自社・他社において不正利用履歴がないか、などを算定し、法人顧客にリアルタイムでアラートを上げるサービスです。特に、資金移動業社においては、個社ごとに、自社に還流するキャッシュが正当なものかどうかを判断する要素が限られるため、送金元における利用履歴を活用することで判定精度を向上させたい、というニーズから本サービスは生まれております。キャッシュは流通するため、個社で、検知しにくいマネー・ローンダリングを、顧客横断・業界横断でデータ流通させ、早期検知・不正予防する点が提供価値となっております。 IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が2023年2月に公表した2022年度情報セキュリティの脅威に対する意識調査(注1)によると、パスワードの使い回しのパソコン利用者が約4割、スマートフォン利用者では約5割に上る中、不正アクセスの手口は巧妙化し情報漏えいが増加しています。それに比例し、不正に取得したアカウント情報を利用したなりすましやアカウントの乗っ取りなど、本人以外による不正なログイン・アクセスが増加しています。特にフィッシングによる被害件数は2022年から2023年にかけて4.5倍超に増加(注2)し、オンラインの不正利用や、様々な詐欺が国民生活に身近なものとなっております。(注1)出典:IPA(独立行政法人情報処理推進機構)「2022年度情報セキュリティに対する意識調査[倫理編][脅威編]」報告書(2023年2月16日公表)https://www.ipa.go.jp/security/reports/economics/ishiki2022.html(注2)出典:警察庁「フィッシングによるものとみられるインターネットバンキングに係る不正送金被害の急増について(注意喚起)」(2023年12月25日公表)https://www.npa.go.jp/bureau/cyber/pdf/20231225_press.pdf 当社の利用実績として、2025年12月期においては、月間約6.0億件のログインのモニタリングを行っており、そのうち約3.64%のアクセスは本人らしさが低いものとして検知しております。例えば、ロケーション情報の異なるアクセス(例:東京からログインがあった1分後に大阪から同じアカウント情報を使ったアクセス)や、1つの端末に5つ以上の口座が紐づくアクセス(例:同じパソコンで5つ以上の口座のインターネットバンキングにアクセス)、並びにFraud Alertにブラックリストとして登録されている端末情報(顧客が危険と判断し、Fraud Alertのブラックリストデータベースに登録した端末情報)からのアクセスなどです。また、警視庁・各県警から、当社顧客に凍結依頼があった銀行口座に紐づく端末情報をブラックリストデータベース登録も行っておりますが、総務省、警察庁及び経済産業省の調査(注3)によると、2025年の不正アクセス行為の認知件数は7,190件あり、そのうち9割弱がインターネットバンキングでの不正送金等につながっております。ログインの際に、不正なエンドユーザーを検知し水際で防ぐ対策が求められています。(注3)出典:総務省、警察庁、及び経済産業省「不正アクセス行為の発生状況及びアクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況」(2026年3月12日公表)https://www.npa.go.jp/bureau/cyber/pdf/R080312_access.pdf 「Fraud Alert」は、インターネットバンキングなどの各種サービスにおけるWEBサイトに、JavaScriptのコードを数行埋め込むことでアクセス解析されたデータを取得し、解析結果を元にした追加認証やメール通知など、ログイン後の挙動をカスタマイズできるサービスになります。これによって、通常のID・パスワード認証に加え、エンドユーザーの個人情報を用いず、端末から取得するエンドユーザーの各種パラメータ(IPアドレス、端末情報、OS、ログイン場所、時間、アクセス履歴、ページ内遷移など250以上)からエンドユーザーの行動履歴をデータベース化し、ログインやアクセスが本人のものかを独自の検知アルゴリズムでリアルタイムにアクセス解析を実施し、「本人らしさ」を判定します。不正が疑われるログイン試行や不正アクセスを未然に検知してサイバー犯罪者が本人なりすましにより不正アクセスすることを未然に防止するものと考えております。「Fraud Alert」は、Webブラウザ、Mobileブラウザ、スマートフォンアプリに対応しており、同一口座がどの端末からログインしているのかを検知し、端末レベル、口座レベル、IPアドレスレベルで、不正利用の検知が可能であり、さらに顧客間で、悪意のあるアクセス、過去に他社で不正利用に使われた端末を捕捉することが可能となります。 (注4)APIとは、Application Programming Interfaceの省略表記で、アプリケーションの機能やデータ等を他のアプリケーションから呼び出して利用するための接続仕様・仕組みのこと。 また、ユーザーのID・パスワードの使い回しが依然として見受けられている今、ID・パスワードによる認証だけでは安全なセキュリティが確保できません。他社から漏えいしたアカウント情報により、なりすましやアカウントの乗っ取り被害が及ぶことも十分に考えられます。一方で、毎回二要素・多要素認証により認証を行うことは、高いセキュリティを確保できるものの、エンドユーザーへの負荷が大きく利用してもらえなくなる可能性もあります。さらに認証ごとにコストがかかる場合、サービスの成長と共に運用コストが膨らむ結果になります。当社は、エンドユーザーの行動パターンや位置情報などを元に、何らかのリスクがあると判断された場合にのみ追加認証を要求する「リスクベース認証」に注目しており、「Fraud Alert」では、上記のエンドユーザーのアクセス環境から”本人らしさ”を判定し、不正アクセスのリスクを検知致しますので、このリスクのある場合にだけ顧客側から追加認証を発動させるため、エンドユーザーに負荷をかけずに顧客はサービスを提供できます。さらに、二要素認証などと組み合わせることでコストの削減に寄与すると考えております。 また、毎日処理する不正検知データから当社独自の「ホワイトリスト(正しい本人が利用していると特定された端末やアカウント)」、「ブラックリスト(不審者データベース)」が作成され、当社の顧客ネットワーク全体でブラックリストを共有(注5)することにより業界全体で不正アクセスを防ぐことを実現しています。例えばクラウド上の共通ロジックでなりすましリスクを検知し、攻撃者情報をブラックリスト化して顧客間で共有することが可能となり、マネー・ローンダリング口座の検知をするなどに活用されています。導入時の必要コスト(サーバー設置費用、システム改修費用等)が抑えられる点や、サービス開始までの導入に要する時間が短期間(JavaScriptコード埋込型の場合1ヶ月程度、API連携型の場合は顧客都合による)であること、不正ユーザー情報の蓄積データベースへの共有APIが当社の強みとして挙げられます。クラウド型でリスクベース認証を提供する類似サービスは導入コストが高く、導入後に専属のコンサルタントによるチューニングが必要となります。一方、「Fraud Alert」は、都度改定される金融庁のガイドラインへの対応や、顧客企業との情報連携を通じた不正利用者の端末傾向を分析した上で検知ルールをチューニングしており、顧客企業のモニ
生産・受注・販売の状況— EDINETより引用 ↗
1.製品及びサービスごとの情報 当社は、マネー・ローンダリング及びサイバーセキュリティ対策事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
主要な販売先— EDINETより引用 ↗
3.主要な顧客ごとの情報(単位:千円)顧客の名称又は氏名売上高関連するセグメント名株式会社三井住友銀行136,923マネー・ローンダリング及びサイバーセキュリティ対策事業
事業等のリスク— EDINETより引用 ↗
3 【事業等のリスク】 当社の事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもリスク要因には該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 1 事業環境・事業内容リスクについて ①マネー・ローンダリング対策市場について(発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:大) Fintechの普及により、換金手段が多様化し犯罪者にとっても利便性が向上する中、マネー・ローンダリング対策市場は全世界で大きく拡大しており、2020年から2027年には15.60%以上で成長すると予測されております。(注)当社は、国内におけるマネー・ローンダリング対策市場において、2016年12月に法人向けクラウド型不正アクセス検知サービス「Fraud Alert(フロードアラート)」の提供を開始、2025年9月に金融機関等向け電力契約情報を活用したKYCサービス「Grid Data KYC」の提供を開始し、その方向性をリードしつつマネー・ローンダリング対策事業の拡大に努めておりますが、競合会社の積極参入による競争が激化した場合及び日本国民の消費活動がキャッシュレス決済から現金決済へ回帰してしまう場合、並びに当該市場を取り巻く新たな規制の導入やその他予期せぬトラブル等により、市場の成長が鈍化した場合には、当社の事業展開、経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(注)出典: Report Ocean「Global Anti Money Laundering Market Size study」(2022年1月22日公表)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000004911.000067400.html ②技術革新への対応について(発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:大) 当社が属するマネー・ローンダリング対策の分野は、日々発生する新たな脅威や技術革新等による環境変化に伴い、ニーズが変化しやすい特徴があります。今後、Google Inc.及びApple Inc.のプライバシーポリシーが強化されることで、端末識別の難易度が技術的に高まった場合、Fraud Alert(フロードアラート)単体での不正行為抑止効果が薄れていく可能性があります。当社では、顧客のニーズを的確に捉え、より実効性のあるサービスを提供すべく、新たな脅威や技術革新等に関する情報収集に努めております。しかし、これらの技術革新への対応が遅れ、他社に大きく先行された場合には、当社の事業展開、経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ③法的規制について(発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:中) 当社は、主要なビジネスに関係する犯罪による収益の移転防止に関する法律及び個人情報保護法等に関しては、関係当局及び法律専門家に照会・確認のうえ、適用関係を確認済であり、当社の事業を制限する直接的かつ特有の法的規制は本書提出日現在において存在しないと考えております。しかしながら、今後、当社の事業を直接的に制限する法的規制がなされた場合、また、従来の法的規制の運用に変更がなされた場合には、当社の事業展開は制約を受ける可能性があります。加えて、個人情報を活用した新しいサービス作りにおいては法的整備が絡む可能性があり、継続的なロビイング活動の強化が求められる可能性があります。当社としては引き続き法令を遵守した事業運営を行っていくべく、今後も法令遵守体制の強化や社内教育などを行っていく方針ですが、今後当社の事業が新たな法的規制の対象となった場合には、当社の事業展開、経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ④競争状況について(発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:大) 当社は、金融機関を主な顧客とし、マネー・ローンダリング対策領域で多角的なサービスを提供しており、独自のサービスポジションを獲得しております。これは、データ検知のサービスを提供するセキュリティ企業が多い中で、マネー・ローンダリング対策分野においては常に新しい犯罪手口が発生するために、データ検知サービスでは対応が後手になってしまうこと(当社想定)から、当社がデータモニタリングという独自の内容と価格でのサービス提供を実現させてきたことによると考えておりますが、新規参入等により競合が出現し競争が激化した場合には、当社の事業展開、経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤当社が提供するサービスの瑕疵について(発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:大) 不正検知サービス「Fraud Alert」等、当社が提供するサービスでは、ソフトウエアの開発から販売までの過程において数多くの品質チェックを行い、プログラムの動作確認には万全を期しておりますが、販売時には予想し得なかったソフトウエア特有のバグ(不具合)が販売後に確認されることもあります。その場合、当社では速やかにソフトウエアのアップデート(修正)プログラムを提供し対応しております。顧客の不正検知確認体制不備は一義的には顧客の責任であり当社の責任は限定的ではあるものの、こうしたバグによりサービスの提供ができなくなる場合、バグの解決に非常に長期間を要した場合、またはバグの解決に至らなかった場合は、サービスの売上の減少だけでなく、当社への信頼が低下する恐れがあり、当社の事業展開、経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥マネー・ローンダリング対策特化による需要低下リスク(発生可能性:低、発生する時期:特定時期なし、影響度:大) 当社は、不正検知サービス「Fraud Alert」に代表されるマネー・ローンダリング対策事業に特化しております。今後、経済環境の悪化その他の要因により、マネー・ローンダリング対策市場の需要が低迷した場合等には、当社の事業展開、経営成績や財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。 ⑦SLA(サービスレベルアグリーメント)抵触によるリスク(発生可能性:低、発生する時期:特定時期なし、影響度:中) 当社は、当社サービスの月間の稼働時間及び一定時間あたりの処理速度(一定時間あたりのアクセス数)等の技術的なサービス提供能力について、2025年12月末時点で15社に対して一定の保証水準を設けており、あらかじめこれを提示しております。当社は、SLAに定めるサービスコミットメントを達成できなかった場合には、SLAのサービスコミットメント条項に基づき、月次利用料金の範囲内で利用料金を減額しなければならず、かかる減額が多額になった場合には、当社の事業展開、経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧システム等に関するリスクについて(発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:中) 当社の事業は、外部クラウドサーバー(Amazon Web Services、以下「AWS」という。)が提供する各種サービスをインターネットを介して顧客企業に提供することを前提としております。当社では、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)認証を取得し、リスクマネジメントに努め、また、システム障害の発生やサイバー攻撃によるシステムダウン等を回避すべく、サーバー設備の強化や稼働状況の監視等により未然防止策を実施しております。しかしながら、サイバー攻撃や自然災害や事故などによる不測の事態が発生し、万が一、AWS自体にシステム障害が起こるような場合には、当社の事業展開、経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨特定顧客への依存について(発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:大)2025年12月期における当社の売上高に占める主要取引先上位10社の売上高合計の割合は63.0%であり、また、それら取引先は銀行、証券会社などの金融機関、クレジットカード事業者であることから、特定の業界・顧客企業への依存度が高い状況にあります。本書提出日現在において、マネー・ローンダリング対策市場は、将来の成長が見込まれており、他の業界・顧客企業との取引額の拡大を図り、特定顧客への依存リスクの分散に努めておりますが、今後、見込みどおりに顧客拡大が進まない場合や予期しない環境の変化により価格改定を余儀なくされる等、当該市場の成長に何らかの問題が生じた場合には、当社の事業展開、経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、現時点において、当該顧客企業と当社との関係は良好な状態でありますが、それらの顧客企業の経営方針に変更が生じ、契約条件の変更等があった場合は、当社の事業展開、経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩研究開発リスクについて(発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:中) 当社では、既存事業の強化及び新規事業創出のため積極的に研究開発活動を行っております。しかし、技術革新のスピードが速くタイムリーに新製品の開発ができないなど、期待した成果が得られず計画を断念することになった場合には、投下した研究開発費を回収できないため、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、これらの研究開発体制の維
経営者による分析(MD&A)— EDINETより引用 ↗
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態の状況(資産) 当事業年度末における流動資産合計は1,596,763千円となり、前事業年度末に比べ231,220千円減少いたしました。これは主に、現金及び預金が246,031千円減少したこと等によるものであります。 当事業年度末における固定資産合計は585,453千円となり、前事業年度末に比べ389,380千円増加いたしました。これは主に、投資有価証券が297,500千円増加、ソフトウェアが60,739千円増加したこと等によるものであります。 この結果、当事業年度末における資産合計は2,182,217千円となり、前事業年度末に比べ158,159千円増加いたしました。(負債) 当事業年度末における流動負債合計は525,674千円となり、前事業年度末に比べ82,845千円減少いたしました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金が50,000千円減少、契約負債が38,396千円減少したこと等によるものであります。 この結果、当事業年度末における負債合計は525,674千円となり、前事業年度末に比べ182,845千円減少いたしました。(純資産) 当事業年度末における純資産合計は1,656,542千円となり、前事業年度末に比べ341,005千円増加いたしました。これは主に、資本金及び資本剰余金がそれぞれ34,546千円増加、当期純利益の計上により利益剰余金が276,442千円増加したこと等によるものであります。 ② 経営成績の状況 当事業年度におけるわが国経済は、政策金利の引き上げなどを背景に緩やかな回復基調を維持したものの、高市首相の就任に伴う首相交代などにより、政局の先行きは不透明な状況となりました。海外においては、2025年1月に就任したトランプ米国大統領が高関税政策を導入するなど大幅な政策転換を行い、世界貿易の不確実性が高まりました。さらに、ウクライナをはじめとする地政学リスクが引き続き高い水準にあり、為替相場も不透明となるなど、世界経済は依然として先行き不透明な状況にあります。 国内の情報セキュリティ市場においては、電子商取引の規模拡大に伴い決済のキャッシュレス化が進み、キャッシュレス決済が拡大することでクレジットカード等の不正利用が増加し、その被害抑制対策強化の流れが加速すると見込まれます。なお、2024年の消費者向け電子商取引は前年比5.1%増の26兆1,225億円(注1)となり、2024年の国内のキャッシュレス決済比率は42.8%(注2)まで到達するなど、いずれも順調に推移しております。 マネー・ローンダリング対策市場においては、2021年8月30日にFATF(金融活動作業部会)(注3)による第4次対日相互審査報告書が公表され、わが国は、審査対象である有効性と法令遵守状況の双方で、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策における合格基準を下回り、「重点フォローアップ」に分類されました。わが国でも生成AIを悪用した高度な技術を悪用した事案も発生し、特殊詐欺やSNS型投資・ロマンス詐欺及びフィッシングに伴う犯罪等の被害額が2024年には約1,989.5億円(注4)と増加の一途を辿っております。さらには、2025年1月中旬以降、不正ログインによる証券口座乗っ取り被害が多発し、その被害額は2025年1月からのわずか1年間で総額約7,393億円(注5)と急増しました。これを受け、対面大手5社の証券会社は被害顧客への全面補償を、またネット系大手証券会社においても不正売買により発生した損失の一定額を補償することを決定しております。こうした状況を背景に、不正アクセス検知分野においては、取引モニタリングの利用シーン拡大の必要性が認識され、商談機会が増加しました。今後は法改正等の動きも見込まれ、マネー・ローンダリング対策市場は一層の拡大が進むものと考えております。 このような状況のもと、当事業年度においては、主力サービスである「Fraud Alert」において新規に金融機関4行及びその他金融機関2社の計6社への導入があった一方、5社の解約が発生し、導入社数は純増1社となりました。特に、トラフィック増加に伴うアップセルによるストック売上の増加が堅調に推移しました。また、取引モニタリングの利用シーン拡大によるクロスセルについても、法人口座へ展開できたことで計画を上回って推移いたしました。 さらには、新規事業として、全国10社の送配電事業者と連携し、電力契約情報を活用した不正口座開設防止及び継続的顧客管理の高度化、ならびに管理コストの低減を同時に実現する「Grid Data KYC」を提供開始し、規模は限定的ではあるものの、当事業年度より売上を計上することができました。 利益面においては、サーバー費用の削減を目的としたインフラ再構築に係る開発が1月に完了し、その削減効果が想定どおり顕在化し始めております。当事業年度中は、不正取引の検知率向上及び品質向上を目的とした開発に注力いたしました。 一方で、期初の採用計画は達成したものの、退職者のリプレイス採用には至らず、一部費用が未消化となりました。加えて、採用した人材の早期戦力化を図るため、教育体制の整備及び育成に向けた準備にも注力いたしました。 また、「Grid Data KYC」の提供開始に先立ち、同サービスに係る固定費については、同年9月より計上を開始しております。 その一方で、2021年12月よりシステム運用を行っていた、一般社団法人キャッシュレス推進協議会が推進する不正利用関連情報確認データベース(CLUE)については、2025年9月をもって運用を終了いたしました。 なお、当事業年度末時点のMRR(注6)は119,942千円(前年同期比13.6%増)、ARR(注7)は1,439,312千円(同13.6%増)、契約社数は48社(同2.1%増)(注8)、ARPU(注9)は2,498千円(同11.2%増)、契約残高(注10)は585,177千円(同11.9%減)、直近12ヶ月の平均月次契約解約率(グロスレベニューチャーンレート)は0.6%(同増減なし)(注11)となりました。 この結果、当事業年度における経営成績は、売上高1,400,716千円(前年同期比14.3%増)、営業利益408,097千円(同1.1%減)、経常利益409,921千円(同5.6%増)、当期純利益276,442千円(同0.1%増)となりました。 なお、当社はマネー・ローンダリング及びサイバーセキュリティ対策事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。 (注1)出典:経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査報告書」(2025年8月)(注2)出典:経済産業省「2024年度のキャッシュレス決済比率」(2025年3月)(注3)FATF:Financial Action Task Force(金融活動作業部会)の略称。マネー・ローンダリング・テロ資金供与対策の国際基準(FATF勧告)を策定し、その履行状況について相互審査を行う多国間の枠組み。1989年のアルシュ・サミット経済宣言を受けて設立された。現在、G7を含む38カ国・2地域機関が加盟しており、その他9つのFATF型地域体を加えると、FATF勧告は、世界200以上の国・地域に適用されている。(注4)出典:警察庁サイバー警察局「令和6年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」(2025年3月)(注5)出典:金融庁「インターネット取引サービスへの不正アクセス・不正取引による被害が急増しています」(2026年1月)(注6)MRR:Monthly Recurring Revenueの略称。MRRは対象月末時点における継続課金となる契約に基づく当月分の料金の合計額。(注7)ARR:Annual Recurring Revenueの略称。該当月のMRRを12倍して算出。(注8)契約社数は、前期末から1社増加しております。その内訳は新規顧客6社、解約顧客5社となっております。(注9)ARPU:Average Recurring Revenue per Userの略称。該当月のMRRを契約社数で除して算出。(注10)契約残高は、前期獲得した契約金額のうち翌期に売上高を繰り越した金額に当期獲得した契約金額を加算し、当期に売上高として計上したものを控除した残額。(注11)月中に解約及びダウンセルとなったサブスクリプション額÷前月末時点でのMRRの対象期間12ヵ月の平均。推移は下記の通りとなります。 ③ キャッシュ・フローの状況 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は1,487,072千円となり、前事業年度末に比べ246,031千円減少いたしました。 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動により得られた資金は、208,971千円(前年同期は266,220千円の収入)となりました。これは主に、法人税等の支払178,091千円、契約負債の減少38,396千円等により資金が減少した一方で、税引前当期純利益409,921千円等により資金が増加したことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動により使用した資金
経営方針・経営環境・課題— EDINETより引用 ↗
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。 (1)経営方針 高度情報通信ネットワーク社会形成基本法(IT基本法)が制定されるなど国家戦略を背景に急激なデジタル化が進み、またインターネットサービスの利活用やデータ活用がコロナ禍でそのスピードが加速され国民生活におけるデジタル化や企業活動におけるデジタル・トランスフォーメーション、公的分野におけるデジタル化と更にその領域は拡大しております。一方サイバー攻撃の増加等を背景に、特殊詐欺やクレジットカードの不正利用被害は増加傾向にあり社会経済活動に多大な影響を及ぼしています。当社は、「情報インフラを共創し、世界をより良くする」というミッションのもと誰もが安心・安全なデジタル社会での利益を享受できる情報インフラ構築を目指すことで企業価値の最大化を図ります。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための指標 当社は、売上高の継続的かつ累積的な増加を実現するため、当社の主力製品である「Fraud Alert」の月次経常収益(MRR)(注1)、契約社数(注2)、1社あたり平均単価(ARPU)(注3)を、業績の透明性を表すために契約残高(注4)を重要指標としております。詳細につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 ④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」をご参照ください。(注1)MRR:Monthly Recurring Revenueの略称。MRRは対象月末時点における継続課金となる契約に基づく当月分の料金の合計額。(注2)継続課金となる契約を締結している社数(概念実証契約は含まない)。(注3)ARPU:Average Revenue per Userの略称。ARPUは課金している顧客(1社)あたりの平均売上金額。(注4)契約残高は、前期獲得した全契約金額のうち翌期に売上高を繰り越した金額に当期獲得した全契約金額を加算し、当期に売上高として計上したものを控除した残額。 (3)経営環境及び中長期的な経営戦略当社が提供するFraud Alertは、大別して情報セキュリティの観点、マネー・ローンダリング対策の観点で導入促進が見込まれるものと考えております。情報セキュリティの観点では、インターネットサービスの利活用の普及及びこれに伴う技術革新が当社の業績に大きく影響します。インターネットサービス利活用のひとつであるキャッシュレス決済比率の推移(注5)は図1のとおりであり、クレジットカードを中心に電子マネーやコード決済など多種多様な決済方法が増え、キャッシュレス決済を通じた決済比率の伸びは顕著であり、キャッシュレス決済の拡大に伴う不正被害が増加傾向にあります(注6,図2)。マネー・ローンダリング対策に関する事業は、日本市場では2022年に約2兆円(注7)、世界市場においては2020年~2027年の予測期間において年間平均成長率15.6%以上の健全な成長率で成長する市場と見込まれています(注8)。 (注5)出典:経済産業省 2024年のキャッシュレス決済比率(2025年3月31日公表)https://www.meti.go.jp/press/2024/03/20250331005/20250331005.html 図1 キャッシュレス決済比率の推移 (注6)出典:国立研究開発法人情報通信研究機構 サイバーセキュリティ研究所「NICTER観測レポート2020」(2021年2月16日公表)より当社作成 図2 サイバー攻撃関連通信推移 (注7)出典: LexisNexis「『金融犯罪コンプライアンスの真のコスト』調査レポート」から引用https://risk.lexisnexis.co.jp/insights-resources/research/true-cost-of-financial-crime-compliance-study-apac(注8)出典: Report Ocean 「Global Anti Money Laundering Market Size study」(2022年1月22日公表)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000004911.000067400.html 当社の提供価値は、インターネットサービスの不正利用抑止と金融機関向けにマネー・ローンダリング口座の抽出及びサーバー空間の防護の3点があります。3者それぞれに外的要因があり、これにより獲得可能な市場規模が拡大することで高い成長率を継続できるように努めてまいります。 ①インターネットサービスの不正利用抑止2024年の日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は、26.1兆円に拡大しています(注9)。また、クレジットカードの不正利用額が約555億円(注10)となり、その約0.2%の購入は不正購入となっています。政府は2030年までにキャッシュレス決済比率を65%とすることを目指すこととし(注11)、キャッシュレス決済を推進していますが、一方、サイバー攻撃等のセキュリティリスクは年々高まり、実際に不正利用被害額も増加しています。このような中、クレジットカード・セキュリティガイドライン[6.0版]が改訂され(注12)、規制が強化されました。従来、Eコマース事業者、クレジットカード事業者において抑制されていたセキュリティ対策投資額が、規制強化により事業継続に必要な予算となることで、市場規模は拡大し当社のサービスにより安心・安全を提供することで高い成長率を継続できると予想しております。 ②金融機関向けにマネー・ローンダリング口座の抽出2019年にFATF(金融活動作業部会)の対日監査が金融機関に入りましたが、結果的に我が国は重点フォローアップ国に選別され、金融機関等へはマネロン・テロ資金供与・拡散金融対策に関する行動計画が示されております(注13)。このうち「金融機関等による継続的顧客管理の完全実施」における「取引モニタリングの強化」は、当社のFraud Alertのサービスを通じて個人及び法人のマネー・ローンダリング口座を抽出し、日本のマネー・ローンダリング資金供与対策を一層向上させることにより実現することを目指します。また、2028年にFATF(金融活動作業部会)第5次審査が実施されることから中長期に市場規模が拡大していくことを予想しております。 ③サイバー空間の防護について ロシアとウクライナ紛争の影響により経済安全保障推進が大きく打ち出され、国防費用を倍増する方針と、インフラ産業である14業種(金融、クレジットカードなどを含む)に対して、経済安全保障推進法に基づく制度が施行され(注14)、事前審査等の運用が本格化しております。その中では、サイバー攻撃があった場合でも、継続したサービス提供ができる体制作りや攻撃を検知するような体制作り等が含まれており、当社が立脚するサイバーセキュリティへの投資は国策として推進されており、今後の市場規模の拡大要因たり得ると予想しています。 (注9)出典:経済産業省 令和6年度電子商取引に関する市場調査の結果報告書(2025年8月26日公表)https://www.meti.go.jp/press/2025/08/20250826005/20250826005.html(注10)出典:経済産業省「クレジットカード不正利用被害の状況について(2025年4月11日公表)」https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/measures_against_fraud/pdf/001_01_04.pdf(注11)出典:経済産業省「キャッシュレス推進検討会とりまとめ(概要版)」(2025年12月26日公表)(注12)出典:クレジット取引セキュリティ対策協議会(事務局 一般社団法人日本クレジット協会)「クレジットカード・セキュリティガイドライン[6.0版]<公表版>」https://www.j-credit.or.jp/security/pdf/Creditcardsecurityguidelines_6.0_published.pdf(注13)出典:金融庁 第1回金融審議会資金決済ワーキング・グループ 配付資料3(事務局説明資料)(2021年10月13日開催)https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/shikinkessai_wg/shiryou/20211013/siryou3.pdf(注14)出典:内閣府 経済安全保障推進法の概要 https://www.cao.go.jp/keizai_anzen_hosho/suishinhou/doc/gaiyo.pdf このような最近の業界動向及び事業環境の変化を踏まえ、当社では、本書「事業の内容」について営業体制の構築を進めてまいりました。また、このような背景から当社が商談を始めてから実際に当社サービスを導入いただくまでの期間は短縮傾向にあり、2018年から2022年の5年間でFraud Alertの導入期間は約16ヶ月短縮いたしました。この結果、重要な経営管理指標であるMRRを12倍とした年間経常収益(ARR)(注15)は、
重要な契約— EDINETより引用 ↗
5 【重要な契約等】 業務提携契約相手方の名称国名契約品目契約締結日契約内容契約期間北海道電力ネットワーク株式会社日本Grid Data KYC2025年9月18日電力契約情報を活用した本人確認支援のための業務提携2025年9月18日から2030年9月17日まで以後1年ごとの自動更新東北電力ネットワーク株式会社日本Grid Data KYC2025年9月18日電力契約情報を活用した本人確認支援のための業務提携2025年9月18日から2030年9月17日まで以後1年ごとの自動更新東京電力パワーグリッド株式会社日本Grid Data KYC2025年9月18日電力契約情報を活用した本人確認支援のための業務提携2025年9月18日から2030年9月17日まで以後1年ごとの自動更新中部電力パワーグリッド株式会社日本Grid Data KYC2025年9月18日電力契約情報を活用した本人確認支援のための業務提携2025年9月18日から2030年9月17日まで以後1年ごとの自動更新北陸電力送配電株式会社日本Grid Data KYC2025年9月18日電力契約情報を活用した本人確認支援のための業務提携2025年9月18日から2030年9月17日まで以後1年ごとの自動更新関西電力送配電株式会社日本Grid Data KYC2025年9月18日電力契約情報を活用した本人確認支援のための業務提携2025年9月18日から2030年9月17日まで以後1年ごとの自動更新中国電力ネットワーク株式会社日本Grid Data KYC2025年9月18日電力契約情報を活用した本人確認支援のための業務提携2025年9月18日から2030年9月17日まで以後1年ごとの自動更新四国電力送配電株式会社日本Grid Data KYC2025年9月18日電力契約情報を活用した本人確認支援のための業務提携2025年9月18日から2030年9月17日まで以後1年ごとの自動更新九州電力送配電株式会社日本Grid Data KYC2025年9月18日電力契約情報を活用した本人確認支援のための業務提携2025年9月18日から2030年9月17日まで以後1年ごとの自動更新沖縄電力株式会社日本Grid Data KYC2025年9月18日電力契約情報を活用した本人確認支援のための業務提携2025年9月18日から2030年9月17日まで以後1年ごとの自動更新(注)上記については、売上高の一定割合と、固定費等を支払っております。
配当政策— EDINETより引用 ↗
3 【配当政策】当社は、株主への利益還元を重要な経営課題の一つと位置づけ、株主の皆様に長期的かつ安定して当社株式を保有していただくため、安定した配当を継続的に行っていきたいと考えております。そのうえで、当社は、株主資本に対して一定の水準で還元を行う指標としてDOE(株主資本配当率)を採用することで、より安定的な配当の継続を図るとともに、資本効率を意識した配当方針としており、DOE1.5%以上を目安としてまいります。なお、剰余金の配当等の決定機関は取締役会としております。この基本方針に基づき、当期の剰余金の配当につきまして、1株当たり4.8円とさせていただきました。内部留保資金の使途については、今後の事業展開への備えとしております。なお、剰余金の配当を行う場合、年1回の期末配当を基本方針としており、その決定機関は取締役会であります。また、当社は毎年6月末日を基準日として、取締役会の決議によって、中間配当をできる旨を定款に定めております。 決議年月日配当金の総額(千円)1株当たり配当額(円)2026年2月13日31,3344.8取締役会決議
上記は JINGI の解析ではなく、EDINET 提出の有価証券報告書からの引用(一次情報の検証用)。各「EDINETより引用 ↗」からこの銘柄の実際の提出書類を開いて原本を確認できます。JINGI 独自の解析・読解は上部の各カードが本体です。出所: 金融庁 EDINET でこの有報を開く(docID S100XV0K)↗ 有価証券報告書(EDINETコード E39397)・公共データ利用規約 PDL1.0。
FACTS よくある質問(基本情報)
株式会社カウリスの証券コード(銘柄コード)は?
153Aです。
153A(株式会社カウリス)のEDINETコードは?
E39397です。金融庁 EDINET でこのコードから有価証券報告書などの一次開示を確認できます。
153A(株式会社カウリス)の代表者は誰ですか?
代表取締役社長 島津 敦好です(有価証券報告書の表紙記載)。
153A(株式会社カウリス)の本社所在地は?
東京都千代田区大手町一丁目6番1号大手町ビル4階 FINOLABです。
153A(株式会社カウリス)の監査法人(会計監査人)は?
EY新日本有限責任監査法人です。
153A(株式会社カウリス)の筆頭株主は?
株式会社rhizomeで、保有比率は約46.2%です(2025-12-31基準)。
153A(株式会社カウリス)の発行済株式数は?
有報(2025-12-31基準)で6,528,000株です(発行済株式総数)。うち自己株が—株、市場で流通する浮動株は1,751,000株です。
153A(株式会社カウリス)の株主数は?
2025-12-31基準で4,030名です。上位10名で73.2%を保有し、浮動株比率は26.8%です。
153A(株式会社カウリス)の決算期は?
12月期です。
発行済株式数・株主数は有報の基準日時点の値です。企業の読解・評価は上部の各カードが本体です。出所: 有価証券報告書(EDINET)/市場統計。情報提供であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。
GLOSSARY 用語ガイド(指標の意味と、投資での見方)
株価・割安度
事業価値(時価総額+純有利子負債)を本業の稼ぎで割った倍率。
投資での見方:借金も込みで会社全体をいくらで買えるか。低いほど、稼ぎに対する会社全体の値段が小さいことを表す(水準は業種で異なる)。
投資での見方:借金も込みで会社全体をいくらで買えるか。低いほど、稼ぎに対する会社全体の値段が小さいことを表す(水準は業種で異なる)。
⚠ 外部から出す限界:EBITDAは「どこまで費用を足し戻すか(調整後EBITDA)」で変わり、会社公表値と外部算出値が食い違うことがある。減価償却を除くため、設備集約型では実態より稼ぐ力を大きく見せやすい(水準は業種で異なる)。
収益性・効率
投じた資本がどれだけ利益を生んでいるか(%)。
投資での見方:高く安定なら「稼ぐ仕組み」が強い=強み(他社にない優位性)の目安。
投資での見方:高く安定なら「稼ぐ仕組み」が強い=強み(他社にない優位性)の目安。
⚠ 外部から出す限界:外部から有報だけで出すROICは簿価ベースの近似。投下資本に現金・のれん・費用処理された無形投資(研究開発・ブランド)をどう含めるかで数字が変わり、事業に使う資本と余剰資本を外から完全には切り分けられない。水準の絶対値でなく、同じ定義での軌跡と同業比較で読むのが誠実な使い方。
税引前利益に対して実際に負担した税金の割合。
投資での見方:極端に低い年は一過性の要因かを確認。
投資での見方:極端に低い年は一過性の要因かを確認。
⚠ 外部から出す限界:繰延税金・税制優遇・過年度修正で単年は大きく振れる。極端な年は一過性の要因かを、複数年でならして見る。
成長・複利
キャッシュ・利益の質
営業で得た現金から設備投資を引いた、株主が自由に使える現金。
投資での見方:会計上の利益より「本当に手元に残る現金」。配当・自社株買い・成長投資の原資。
投資での見方:会計上の利益より「本当に手元に残る現金」。配当・自社株買い・成長投資の原資。
⚠ 外部から出す限界:営業CFから設備投資を引いて出すが、その設備投資の「維持」分と「成長」分を外から切り分けられない。厳密なオーナー利益は維持capexベースだが、外部近似では総capexを使うため、成長投資が重い会社では小さめに出やすい。
会計上の利益がどれだけ現金になっているか。各期の表示は営業CF÷営業利益、「平均」は黒字期のみの営業CF÷純益で、分母が異なるため各期の単純平均とは一致しません。
投資での見方:1倍前後が健全。継続して低いと利益の質に疑問。
投資での見方:1倍前後が健全。継続して低いと利益の質に疑問。
⚠ 外部から出す限界:ズレ自体は計算できるが、その意味(利益の質の低さか、事業特性か)は業種・会計方針の文脈依存で、数字だけでは判断できない。
会計上の利益とキャッシュのズレの大きさ。
投資での見方:大きくプラスは「利益は出ているが現金が伴わない」=利益の質が低い兆候。
投資での見方:大きくプラスは「利益は出ているが現金が伴わない」=利益の質が低い兆候。
⚠ 外部から出す限界:利益とキャッシュのズレは計算できるが、それが「利益の質が低い」のか「先行投資型・季節性など正常な事業特性」なのかは、業種と会計方針を知らないと誤読する(建設・受注産業は構造的に大きくなる)。数字だけで質を断じない。
会計上の利益が、実際の現金の裏付けをどれだけ持っているか。営業CF(実際に入った現金)と純利益(会計上の利益)のズレ(アクルーアル)で測る。
投資での見方:利益と現金が近い、または現金が上回るほど質が高い傾向。継続して現金が利益に届かないと利益の実在性に注意(水準は業種・成長段階で異なる)。
投資での見方:利益と現金が近い、または現金が上回るほど質が高い傾向。継続して現金が利益に届かないと利益の実在性に注意(水準は業種・成長段階で異なる)。
財務の健全性
現金から有利子負債を引いた、正味の手元現金(=実質キャッシュ)。
投資での見方:厚いほど手元の純現金が多いことを表す。マイナスは有利子負債が現金を上回る状態。
投資での見方:厚いほど手元の純現金が多いことを表す。マイナスは有利子負債が現金を上回る状態。
総資産から負債を引いた株主帰属分。厳密には自己資本(親会社株主帰属)に非支配株主持分・新株予約権を加えたもの。
投資での見方:厚いほど株主資本が大きい。利益の蓄積で継続的に増えるのが一つの見方。
投資での見方:厚いほど株主資本が大きい。利益の蓄積で継続的に増えるのが一つの見方。
純有利子負債が本業の稼ぎ(EBITDA)の何年分か。
投資での見方:低いほど借金の重さが軽い。高いと財務リスク。
投資での見方:低いほど借金の重さが軽い。高いと財務リスク。
⚠ 外部から出す限界:分母のEBITDAは調整の幅があり(調整後EBITDA問題)、減価償却を除くため設備集約型では借金の重さを軽く見せやすい。
設備を維持するのに必要な投資額の目安(対 減価償却)。
投資での見方:減価償却を大きく超える投資が続くと現金が残りにくい。
投資での見方:減価償却を大きく超える投資が続くと現金が残りにくい。
⚠ 外部から出す限界:維持のための設備投資と成長のための設備投資の切り分けは、外部からは原理的にできない(有報の投資CFに出るのは総額のみ)。減価償却を代理変数にした粗い近似で、これに依存するFCF(オーナー利益)の精度も同じ限界を負う。
株主還元・希薄化
統治(ガバナンス)
市場・流動性
理論株価の手法
正常化EPSに成長を織り込んで割り引いた理論株価(EPS×(1+成長率)÷(割引率−成長率))。
投資での見方:割引率>成長率のときだけ成立。成長率が割引率に近いほど値は大きく振れる。
投資での見方:割引率>成長率のときだけ成立。成長率が割引率に近いほど値は大きく振れる。
投資の読み方
このページで使う指標について、何を意味するかと、投資でどう見ればよいかを、なるべくやさしくまとめました。指標名にマウスを重ねる(スマホは指標名をタップ)と、その場で説明が出ます。情報提供であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。
SOURCE / 出典
基本情報・財務・大株主・ガバナンス・開示原文は 金融庁 EDINET(有価証券報告書・EDINETコード E39397)の一次データを構造化。各数値は一次開示で検証できます——上のリンクから EDINET で当社の提出書類を確認できます。本ページは情報提供であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。