維持capex

設備を「今の状態で維持する」のに要る投資額の目安

定義

設備を維持するのに必要な投資額の目安(対 減価償却)。

投資での見方:減価償却を大きく超える投資が続くと現金が残りにくい。

この指標はどう活用できる?

維持capex(維持設備投資)は、事業を成長させるためでなく、"今の生産・営業の能力を維持する"のに必要な設備投資の目安だ。総設備投資のうち、成長投資を除いた"現状維持に要る分"にあたる。

FCF(オーナー利益)を厳密に測るとき、営業CFから引くべきは本来この維持capexだ。減価償却は過去の投資の会計配分にすぎず、実際に設備を保つのに要る現金とはズレることがある。

バリュー投資で維持capexを意識するのは、"自由に使える現金"の実力を正しく測るためだ。減価償却を大きく超える投資が続く事業は、稼いだ現金が設備維持に吸われ、株主に残りにくい。

数字を見るときの注意点

維持capexと成長capexの線引きは開示されず、外部からは推定に頼るしかない。減価償却を代理値に置くのは近似で、業種により実態とズレる。

投資は年で凸凹する。単年の設備投資額で判断せず、複数年でならして"維持に要る水準"を見る。

維持capexの多寡は事業特性を映すもので、それ自体は割安・割高を語らない。現金創出力を読むための一要素だ。

関連情報

FCF(オーナー利益)投資CF営業CF
情報提供であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。実在銘柄は概念の現れ方の例示であり、価値判断ではありません。数値は有価証券報告書(EDINET)の一次データに接地。