流動資産 ÷ 流動負債。短期の支払い余力。
投資での見方:低いと短期の資金繰りに弱い。
流動比率は、1年以内に返す必要のある負債(流動負債)に対して、1年以内に現金化できる資産(流動資産=現金・売掛金・在庫など)がどれだけあるか、を測る短期の支払い余力の指標だ。流動資産 ÷ 流動負債で計算し、200%(2倍)あれば短期の資金繰りに余裕がある、という見方が一般的。
バリュー投資で財務の安全性を見るとき、まず「潰れにくいか」を確かめる。流動比率は、目先の支払いに詰まらないかという最も基本的な安全のチェックだ。加えて自己資本比率(長期の頑丈さ)やネットキャッシュ(正味の手元現金)と組み合わせると、短期・長期の両面から財務の強さが見える。
流動資産の「中身」も見る。現金が厚いのか、それとも売掛金や在庫に偏っているのかで、実際の支払い余力は変わる。売掛金の回収が滞る・在庫が売れ残る業種では、比率が高くても安心とは限らない。
いまJINGIがカバーする銘柄の中で、この概念が顕著に現れている一社が 株式会社ispace(9348)。流動比率は6.0倍(604%)で、1年内に返す負債に対し、1年内に現金化できる資産が厚い。
ほかに流動比率が高い例:ニフティライフスタイル株式会社(5.5倍)、株式会社はてな(4.8倍)。
選抜は流動比率が高い順=概念が顕著に現れている例で、銘柄の優劣や投資判断を示すものではない。カバー銘柄や決算の更新に応じて自動で入れ替わる。数値は概念の例示である。
高ければ良いわけではない。流動比率が極端に高いのは、現金や在庫が事業に使われず滞留している(資本が働いていない)可能性もある。安全と効率は表裏だ。
業種で標準が大きく違う。前受金で回るビジネスや、回転の速い小売などは、低めでも問題ないことがある。一律の基準で優劣を決められない。
流動資産の質(現金か、回収不確かな売掛金・在庫か)を見ないと、比率だけでは実態を見誤る。流動比率は「短期の安全を確かめる物差し」であって、投資判断の信号ではない。