総資産に占める自己資本の割合。
投資での見方:高いほど財務が頑丈。低いと借入依存で下振れに弱い。
会社の資産(総資産)は、返済不要の「自分の資本(自己資本)」と、返済が必要な「他人の資本(負債)」で賄われている。自己資本比率は、そのうち自己資本が占める割合だ。
バリュー投資で自己資本比率を見るのは、それが財務の「耐性」の目安になるからだ。比率が高い会社は借入依存が低く、金利上昇・業績悪化・信用収縮といった逆風でも資金繰りに追い込まれにくい。安全域を重視する投資では、まず倒れにくさを確かめる。
ただし高ければ良いという単純な話ではない。適度なレバレッジ(借入)は自己資本利益率(ROE)を高める。極端に高い自己資本比率は、余剰資本を活かしきれていない(資本効率が低い)状態の裏返しでもある。
いまJINGIがカバーする銘柄の中で、この概念が最も顕著に現れている一社が ニフティライフスタイル株式会社(4262)。総資産74.6億円のうち自己資本が62.5億円を占め、自己資本比率は84%で、残りは負債で賄っている。
ほかに自己資本比率が高い例:株式会社はてな(82%)、セーフィー株式会社(76%)。
選抜は自己資本比率が高い順=この概念が最も見えやすい銘柄で、銘柄の優劣や投資判断を示すものではない。カバー銘柄や決算の更新に応じて自動で入れ替わる。数値は概念の例示である。
適正水準は業種で大きく異なる。設備投資の重い製造業と、資産の軽いソフトウェア業では、健全な水準がまるで違う。同業と比べるのが基本。
簿価ベースである点に注意。のれんや繰延税金資産など「実態より膨らみやすい資産」が多いと、額面の自己資本比率ほど堅くないことがある。
一時点の残高にすぎない。増資直後は高く、大型買収や自社株買いの直後は下がる。時系列と、なぜその水準かをあわせて見る。自己資本比率は「倒れにくさの物差し」であって、判断の信号ではない。