ROE

投じた資本から、どれだけ利益を生んでいるか

定義

自己資本がどれだけ利益を生んでいるか(%)。

投資での見方:高く持続的なら資本効率が良い。借金での嵩上げでないか要確認。

この指標はどう活用できる?

ROEROAROICは、いずれも「投じた資本から、どれだけ利益を生んでいるか」を測る資本効率の指標だ。違いは分母(何に対する利益か)——ROEは自己資本、ROAは総資産、ROICは事業に投じた資本(有利子負債+自己資本)に対する税引後の営業利益

バリュー投資でとりわけROICを重視するのは、それが「事業そのものの稼ぐ力」を、財務レバレッジを除いて測るからだ。高いROICが長年続く会社は、模倣されにくい何か(=堀)を持つ可能性が高い。ROEは借入を増やすだけでも上げられるが、ROICはごまかしが効きにくい。

ROEROAの差は、財務レバレッジ(借入の効き)を映す。両者が大きく開いていれば借入依存が強く、近ければ無借金に近い。3つを並べて見ると、稼ぐ力が「事業の強さ」由来か「借入の効き」由来かが見えてくる。

図で見る

まず概念の"型"(例示)、次に実データでの現れ方。図の寸法は入力数値に忠実。
概念図(例) 投じた資本から、どれだけ利益を生んでいるか ROE(自己資本利益率)15.0%ROIC(投下資本利益率)12.0%ROA(総資産利益率)8.0% ROEは借入(レバレッジ)でも高く出せる/ROICは財務を除いた事業そのものの効率/高い効率が続くなら堀の可能性(水準は業種で異なる)
実データ(株式会社ビザスク) 投じた資本から、どれだけ利益を生んでいるか ROE(自己資本利益率)70.4%ROIC(投下資本利益率)0.0%ROA(総資産利益率)11.0% ROEは借入(レバレッジ)でも高く出せる/ROICは財務を除いた事業そのものの効率/高い効率が続くなら堀の可能性(水準は業種で異なる)

実際の会社のケーススタディ

いまJINGIがカバーする銘柄の中で、この概念が顕著に現れている一社が 株式会社ビザスク(4490)ROEは70.4%、ROAは11.0%で、投じた資本を効率よく利益に変えている。

ほかにROEが高い例:株式会社エクサウィザーズ(ROE 44.1%)、トヨクモ株式会社(ROE 30.6%)。

選抜はROEが高い順=資本効率が高く現れている例で、銘柄の優劣や投資判断を示すものではない。カバー銘柄や決算の更新に応じて自動で入れ替わる。数値は概念の例示である。

数字を見るときの注意点

ROEは自社株買いや増配で自己資本を減らしても上がる。高ROEが「稼ぐ力」ゆえか「資本を薄くした」ゆえかを区別する。

単年の高さより持続性が重要。景気の追い風や一過性利益で一年だけ高いROICは意味が薄い。数年ならして見る。

ROICは資本コスト(WACC)を上回って初めて価値を生む。絶対水準だけでなく、資本コストとの差で見る。資本効率は「稼ぐ力の質を測る物差し」であって、判断の信号ではない。

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情報提供であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。実在銘柄は概念の現れ方の例示であり、価値判断ではありません。数値は有価証券報告書(EDINET)の一次データに接地。