株価 ÷ 1株純資産。純資産の何倍で買われているか。
投資での見方:1倍割れは「解散価値以下」の目安だが、割安とは限らない(罠のことも)。
PBR(株価純資産倍率)は、時価総額が自己資本(純資産=帳簿上の解散価値に近い額)の何倍かを示す。1倍なら市場評価と簿価が同額、2倍なら簿価の倍の値段がついている、という見方だ。
バリュー投資でPBRを見るのは、株価が「会社の正味財産」からどれだけ離れているかの出発点になるからだ。PBRが低い(1倍近辺やそれ以下)と、市場が簿価すら十分に評価していないことを意味し、下値の手掛かりになる。ただし簿価が実態を映しているか(含み損益・のれん)が前提になる。
PBRとROE(自己資本利益率)は表裏だ。稼ぐ力(ROE)が高い会社ほど、市場は簿価以上の値段(高いPBR)を払う。PBRだけでなく「なぜその倍率か」をROEや成長性とあわせて読む。
いまJINGIがカバーする銘柄の中で、この概念が顕著に現れている一社が AnyMind Group株式会社(5027)。自己資本(簿価)26.6億円に対し時価総額367.6億円で、PBRは13.85倍——市場は帳簿上の純資産の約13.8倍を評価している。
ほかにPBRが高い例:ベースフード株式会社(PBR 13.31倍)、株式会社エクサウィザーズ(PBR 12.91倍)。
選抜はPBRが高い順=市場が簿価に対して最も高く評価している例で、割安・割高や投資判断を示すものではない。カバー銘柄や決算の更新に応じて自動で入れ替わる。数値は概念の例示である。
PBRが低い=割安、とは限らない。簿価が将来の毀損(減損・赤字)で目減りする見込みなら、低PBRは"安いなりの理由"の裏返し(バリュートラップ)でもある。
簿価の中身を見る。のれんや繰延税金資産が厚いと、額面の純資産ほど堅くない。逆に含み益のある土地・有価証券があれば、簿価は実態より小さいこともある。
業種で水準がまるで違う。資産の重い業種と軽い業種を同じ物差しで比べても意味がない。PBRは「株価と正味財産の距離を測る物差し」であって、判断の信号ではない。