FCF ÷ 時価総額。株を丸ごと買ったときの現金利回り。
投資での見方:高いほど株価に対して現金を生む力が強い。マイナスは現金流出=要警戒。
FCF利回りは、FCF(オーナー利益=営業CFから設備投資を引いた、株主が自由に使える現金)を時価総額で割った利回りだ。「株を丸ごと買ったら、年にどれだけの自由な現金が生まれるか」を表す。配当利回りが実際に配られる現金の利回りなのに対し、FCF利回りは配る前の「稼いだ自由な現金」全体の利回りになる。
バリュー投資でFCF利回りが重視されるのは、株主価値の源泉が最終的に「自由に使える現金」だからだ。この現金が配当・自社株買い・無借金化・再投資の原資になる。会計上の利益(PERの分母)より、現金ベースのFCF利回りの方が、実際に株主に還元されうる力に近い。
PERの逆数(株式益回り)と比べると、現金の質が見える。利益(PER)に対して現金(FCF利回り)が伴っているか。継続してFCF利回りが利益ベースの益回りを下回るなら、利益が現金化されていない(利益の質に注意)。
いまJINGIがカバーする銘柄の中で、この概念が顕著に現れている一社が 株式会社ビザスク(4490)。FCF利回りは25.85%で、株を丸ごと買ったとき年にこの割合の自由な現金が生まれる水準にある。
ほかにFCF利回りが高い例:株式会社はてな(24.36%)、株式会社GA technologies(18.11%)。
選抜はFCF利回りが高い順=概念が顕著に現れている例で、銘柄の優劣や割安・投資判断を示すものではない。カバー銘柄や決算・株価の更新に応じて自動で入れ替わる。数値は概念の例示である。
FCF利回りが高い=割安、とは限らない。市場が将来の現金創出力の低下を織り込んでいれば、高い利回りは「安いなりの理由」の裏返しでもある。
単年のFCFは設備投資の波で大きく振れる。大型投資の年はFCFが一時的に沈み、投資が一巡すると跳ねる。数年ならして見る。
マイナスのFCF利回り(現金流出)は、先行投資期の性質による場合もあれば、稼げていない場合もある。FCF利回りは「現金の利回り」を測る物差しであって、投資判断の信号ではない。中身と推移で読む。