のれんや無形資産が、事業悪化時に評価損(減損)を迫られる度合い。
投資での見方:無形が厚い会社ほど、趨勢が崩れたときの自己資本の毀損が大きい。
減損リスクは、のれんや無形資産といった"買収で積み上げた資産"が、事業の悪化時に価値の切り下げ(減損損失)を迫られる可能性の大きさを指す。減損が起きると、その分が一気に費用計上され、自己資本を削る。
のれん・無形が総資産や自己資本に占める割合が大きいほど、また買収先の業績が計画を下回っているほど、減損リスクは高まる。過去に高値で買収を重ねた会社ほど、この火種を抱えやすい。
バリュー投資で減損リスクを見るのは、"帳簿上の自己資本"が事業悪化で一気に目減りしうる脆さを測るためだ。純資産が厚く見えても、その中身がのれん中心なら、安全域は見かけより薄いことがある。
減損の有無・時期は経営判断や外部環境に左右され、事前に正確には読めない。あくまで"起きやすさ"の目安だ。
減損は現金の流出を伴わない会計上の損失だが、自己資本を削り、財務指標や配当余力に波及する。無視してよいわけではない。
減損リスクの高低は割安・割高の断定ではない。無形の厚みと事業の趨勢を併せて、リスクの所在を読む材料とする。