純負債/EBITDA

純有利子負債が本業の年間の稼ぎの何年分か(マイナスは実質無借金)

定義

純有利子負債が本業の稼ぎ(EBITDA)の何年分か。

投資での見方:低いほど借金の重さが軽い。高いと財務リスク。

この指標はどう活用できる?

純負債/EBITDAは、純有利子負債(有利子負債 − 現金)を、本業の年間の稼ぎ(EBITDA)で割ったもの。「今の稼ぐ力で、純有利子負債を返すのに何年分かかるか」の目安だ。マイナスは、現金が有利子負債を上回る=実質無借金を意味する。

バリュー投資で財務の安全性を測る中心的な指標の一つだ。借入は事業を伸ばす道具にもなるが、返せなくなれば命取りになる。純負債/EBITDAが低い(またはマイナス)ほど、不況や金利上昇に耐える余力が大きい。

自己資本比率が「資産に占める自己資本の厚み」を見るのに対し、純負債/EBITDAは「稼ぐ力に対する借金の重さ」を見る。ストック(残高)とフロー(稼ぐ力)の両面から財務を確かめると、安全性の解像度が上がる。

図で見る

まず概念の"型"(例示)、次に実データでの現れ方。図の寸法は入力数値に忠実。
概念図(例) 純有利子負債は、本業の年間の稼ぎ(EBITDA)の何年分か 純有利子負債 30.0億円 EBITDA(年間の稼ぎ)10.0億円 純負債/EBITDA = 3.0年分 低いほど借金が軽い。ただし業種で水準が異なり、稼ぎ(EBITDA)自体の安定性も併せて見る
実データ(株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ) 有利子負債より現金が多い=返すべき純有利子負債は無い 純現金 696155.7億円 純負債/EBITDA = -38.5倍(マイナス=実質無借金=財務が最も軽い)

実際の会社のケーススタディ

いまJINGIがカバーする銘柄の中で、この概念が顕著に現れている一社が 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)純負債/EBITDAは-38.5倍で、純有利子負債は -696155.7億円(マイナス)=有利子負債より現金が多く、実質無借金にあたる。

ほかに財務が軽い例:フリー株式会社(-28.1倍)、BASE株式会社(-13.9倍)。

選抜は純負債/EBITDAが低い順=財務の軽さが顕著な例で、銘柄の優劣や投資判断を示すものではない。カバー銘柄や決算の更新に応じて自動で入れ替わる。数値は概念の例示である。

数字を見るときの注意点

EBITDAは設備投資・利息・税を引く前の数字なので、稼ぐ力をやや大きく見せる。設備投資の重い事業では、返済に回せる実際の現金はこれより小さい。

低い(軽い)=良い、と単純化しない。適度な借入を成長に使って高いリターンを上げる会社もある。無借金が常に最善とは限らない。

業種で標準が大きく違う(不動産・インフラは高め、ソフトウェアは低め)。純負債/EBITDAは「借金の重さを稼ぐ力で測る物差し」であって、投資判断の信号ではない。業種をそろえて見る。

関連情報

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情報提供であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。実在銘柄は概念の現れ方の例示であり、価値判断ではありません。数値は有価証券報告書(EDINET)の一次データに接地。